
A 25香、イ 23銀、32銀、11玉、13香、ロ 12香、B 同香成、同銀、21銀成、同銀、13香、ハ 12香、21香成、同玉、25香、ニ 24桂、同香、22銀、32銀、11玉、12香成、同玉、13香、同銀、23香成、11玉、21銀成、同玉、32歩成、11玉、21と、同玉、43角成、同銀、33桂、31玉、41金、迄37手詰
A 24香、22銀、32銀、11玉、12香、同玉、13香、同銀、23香成、11玉、で作意26手目の局面と比較して桂1枚不足
A 24香、22銀、32銀、11玉、12香、同玉、13香、同銀、同歩成、同玉、23香成、14玉、以下逃れ
B 21銀成、同玉、23香生、22銀、32銀、11玉、12香成、同玉、13香、同銀、同歩成、同玉、以下逃れ
イ 22銀は32銀、11玉、12香、同玉、13香、同銀、同歩成、同玉、24銀、22玉、23銀上成、11玉、22成銀、迄
イ 22金は32銀、11玉、22香成、同玉、23金、11玉、12香、迄
イ 23歩は32銀、11玉、12香、同玉、23香成、11玉、12香、迄
イ 24歩は同香、22銀、32銀、11玉、12香、同玉、13香、同銀、23香成、11玉、21銀成、同玉、43角成、同銀、22歩、同銀、32金、同銀、同歩成、11玉、22と、迄
イ 24桂は同香、22銀、13桂、11玉、12香、同玉、21銀、11玉、12香、迄
ロ 12桂は21銀成、同玉、23香生、22銀、32銀、11玉、12香成、同玉、24桂、11玉、12香、迄
ハ 12桂は21香成、同玉、23香、22銀、32銀、11玉、12香成、同玉、24桂、11玉、21銀成、同玉、32歩成、11玉、22と、迄
ニ 22銀は32銀、11玉、12香成、同玉、13香、同銀、同歩成、同玉、24銀、22玉、23銀上成、11玉、22成銀、迄
ニ 23歩は32銀、11玉、12香成、同玉、23香成、11玉、12香、迄
ニ 23銀は同香生、22銀、32銀、11玉、12香成、同玉、21銀、11玉、12香、迄
ニ 24歩は同香、22銀、32銀、11玉、12香成、同玉、13香、同銀、23香成、11玉、21銀成、同玉、43角成、同銀、22歩、同銀、32金、同銀、同歩成、11玉、22と、迄
誤2 無5 A26 B11 C0 ※2 平均2.70
初形から25香以下14手進めた局面は、初形では持駒にあった2枚の香が13、12に合駒対として置かれただけ。それだけの差で25香への応手が23銀合から24桂合~22銀合に変わる。このあたりの形や手順の再帰性と微小変化が狙い。
収束はやや不満を持たれたようだが、作者としては一番苦心したところであり、ベストの収束を選べたとも思っている。
好きな作品の一つ。
序の14手は高校の授業中に頭の中で適当に駒を動かしていたら見つけた手順で、幸運だったとしか言いようがない。
ただしその成立には角を品切れにせざるをえず、特に37角の配置には不満が残っている。
また別の(もっといい)素材を見つけたら、是非もう一度手がけてみたいテーマではある。
命名はノベルゲーム『Remember11 -the age of infinity-』の作中の一節から。
ダビデは琴を弾いていた……
サウルの手には槍があった……
サウルは槍を投げつけて……
わたしはダビデを壁にでも……
オレはダビデを突き刺してやる……
たとえ再びかわされようと……
『Remember11』は再帰的な事象がテーマの物語であることに加え、「ダビデ王に槍(香)を投げつける」、「再びかわされようと」などこの一節は自作と見事に符合すると思い一行目を引用してタイトルとした。
短評を見る限りではテーマは余り伝わっていなかったようだが、表現がまずいとも思えず、どうすればよかったのか未だよくわかっていない。
ただし「1回目と2回目で合駒の位置が変わる。収束も要の33歩が邪魔駒になるなど秀逸の内容」という作者の意図を代弁してくれるような短評もあり、これは嬉しかった。
しかし何より嬉しかったのは、本作が『この詰将棋がすごい!2012年度版』で2010-2011年ベスト中篇12局のうちの1作(佳作ではあったが)として取り上げられたことだ。
自分の尊敬する作家の一人である選者に選んでもらったことは大きな自信となったし、詰将棋の世界に戻ってくる一つの契機にもなった。
そういう意味でも本作は思い出に残る好きな作品である。