不要不急の更新を避けていた……わけではなく、PCを買い替えたので環境構築など色々とやっておりました。
更新が遅くなってしまい申し訳ありません。
10位
奥鳥羽生 「砂金の町」
77角、34玉、35香、同玉、27桂、同と、24龍、同玉、25金、迄9手詰。評価 | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
人数 | 0 | 1 | 1 | 3 | 5 | 0 | 6 | 4 | 7 | 4 | 4 |
正解:35(1) 誤解:3 無解:0 無評価:0
評点:
2.61順位予想 1位:1 2位:1 3位:2
ベストタイトル投票:2
遠打の人、奥鳥羽生さん。今年も遠打作品で登場だ。
43龍、55玉、54龍の筋を見て66角と退路を埋める手が見える。
これは取れないので、玉方は34玉と躱すしかない。
34玉には35香と玉を引っ張り出し、27桂と打つのがと金の守りを外す好手。
同とに24龍と捨てるのが決め手で、25金の頭金でフィニッシュ!
……とはならないのが本作の面白いところ。
こっそり控えている97の龍が曲者で、27桂には同龍と取られてしまうのだ。
そこで、これを解決する手段が初手77角!の限定遠打。
同玉には43龍、55玉、54龍、66玉、65龍、57玉、58金迄。埋める地点は66ではなく77でも構わないのだ。
14角の利きが光る好変化である。
77角が取れないとなれば、66角のとき同様34玉と躱すよりない。
35香、同玉、27桂。ここで77角がブロックしているため、同龍と取れないのが初手限定の効果だ。
以下同とに24龍と予定通りの決め手が出て、25金迄詰上がりとなる。
龍の利きに打つ距離感のある限定角を主眼に、全編捨駒の綺麗な手順で纏められた好作と思う。
作者<作図経過>
①転回限定打を検討も9手でネタなし
②やむなく玉方線駒遮断限定打に決定
③けじめとして限定打駒は後に捨てたい
④限定打後捨て大駒4枚捨て駒を発想(図A)
⑤余詰と変化詰の兼ね合いでドンドン駒数増
⑥限定打後捨てをあきらめ全着手捨駒を検討
⑦同一ラインの他箇所は取り不可にしたい
⑧ブサイクな配置と駒数増がつきまとう(図B)
⑨配置を整理すると他箇所が取り可に(本図)
⑩せめて66地点だけでも取り不可に(図C)
⑪最後に気が変わり最小面積図に決定
★以下に参考A~D図を掲載します。コメントは原文ママ。
図A(3手目からの局面も逆算不能)
図B(69と・79とが嫌味)
図C(やはり78とが不満)
図D(変化を広げるという案もあるが…)
作者重複感のある42との削除・退路空け~変化紛れ増のための46との削除、という意味で添付別図の方を選ぶべきだったと反省。こっちの方が裏短コンらしい若々しさ?があったが、奥鳥も年相応に年寄りじみてしまった。
tsumegaeru強烈な初手が素晴らしい。
園川取られる位置だが取られることはなく、逆に龍の横利きを遮断する不思議な角。
竹中健一初手の限定打がうまいですね!
太刀岡甫一閃の限定打。別経路のまとめ方も捨駒が多く、特に龍を捨てられたのがとても大きい。作者は奥鳥羽生さん。
原田椅子初手に力がある。まとめも上々。
上谷直希初手がなかなか見えなかった。
springsそうか取れないのか!
竹野龍騎初手が見えるまで。はじめから落ちている砂金を拾わないと分かる、ほど豊かな町ということか。
青木裕一目が覚めるような限定打!取って何ともないように見えるが、取れば逃げ道が塞がって詰む。ただ、初手一発気味ではある。
∇龍を遮る角打ちが良い。
藤原俊雅一瞬、66でも良いように見えた。
虎野亜奈初手は66角の一手だと思ったが、不思議と詰まない。桂の使い所を考えると27に打つしかなさそうだが、龍が利きが強すぎる。これは…もしかして77角かも!と閃いた時のワクワク感たるや。2手目同龍の変化が9手駒余りで詰むことを確認して、期待が確信に変わる。収束も龍捨てが決まって大団円。いやー素晴らしい!はい、というわけで今回の個人的首位です。それでも10点を付けなかった理由は、初手を成立させるための配置と収束のための配置に連動性がないから。42と、64とは3手目以降不要なんですよね。この辺の配置が3手目以降も働いていれば10点付けてました。
soga66角と打って「???」と思っていたら、77を塞いで詰む!
有吉弘敏初手66角かと思った。と金で統一した配置は、もう少し構成含めて改善できそうな気がする。
keima82駒を動かして、1時間くらいかかりました。当初から▲66角という手が見えていて、取れば詰むことはわかっていたのですが、逃げた時に竜の横効きがあって詰まない。他の初手も考えましたが詰まず。ダメもとで▲77角を試したところ、取ったら▲14角が効いてピッタリ詰むんですね。飛車の横効きさえ止まれば、先ほど▲66角でダメだった筋で今度こそ詰むのでめでたしめでたし。初手の▲77角が見えるかどうかが勝負でしたが、見えるまでに相当の時間を費やしました。お見事です。
nono_y収束手順は一目で見えたが左辺の処理に悩み、▲99角▲88角▲66角全部読んでようやく▲77角に気付いた。角の遠い効きが変化で活かされる一石二鳥の配置も良い。
雲虚空77を塞げば左辺に逃げられないというのはなかなか気付きにくい。
三輪勝昭初手は一目66角だったので77角は意外。
僕だったら玉方の66の利きはない形にするから、逆に一目77角になっちゃうだろう。
最初の読みが66角、35玉なので34玉、35香は緩みに感じる。
まゆしぃ66角から考えてしまうところだが、77角が成立しているのがすごい。以下の手順もきれい決まって文句なし。
梶谷和宏一番時間かかりました。収束形は見えているのに、そこまでの手順が見えない。66と88からの角打ちは考えたがまさか77だったとは!
ミーナ66角と思わせ、一間遠い77角。できてはいるが、物足りないのは、動きがちいさいからかな。
NZひと目66角と打ちたくなる形ですが、27桂を龍で取られて失敗。2手目同龍の変化で14角が輝いてますね。
いのてつ初手に同龍の変化処理が的確。
★2手目同龍の変化で14角の足の長さが活きているのが好感触です。
白木大輔上手。77角が見えなかった。
遍々羅一77角を発見したときの嬉しさ。
津久井初手77角の味が良いですね。
まつきち初手77角の限定打がインパクトあり!以下も捨駒の連続でGood!
★66角に見えるところ、一路離して打つ角は解答者に大きなインパクトを与えたようです。
★表現は大成功だったと見てよいのではないでしょうか。
オオサキ収束で77角も捨ててほしい。
ほっとお馴染みのアレ。打った角は捌き捨ててほしかったが。
★作者も最初は捨てるつもりだったようですが、その後色々な構図を考えられた結果が本図ということのようです。
近藤郷指手に隙は無いしストーリーも一貫している。
ルモ盤面はと金+大駒だけと拘りを感じます、限定捨ての続く高度な作品、あとは好みかどうか。
原田豪初形も手順もいいですね。
本間瑞生と金がたくさんあって頭がクラクラ。
山下誠 と金が目にちらついて3五香が見えにくい。
馬屋原剛34玉とよろけるのが意外だった。
★実戦なら35玉と上がってしまいそうですね(笑)
奥鳥羽生 | 7 |
竹野龍騎 | 2 |
∇ | 1 |
ルモ | 1 |
有吉弘敏 | 1 |
上谷直希 | 1 |
久保紀貴 | 1 |
近藤郷 | 1 |
予想的中は7/15。やはり遠打と言えばこの方ですね。