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くぼの詰将棋

ぼく(くぼ)の詰将棋ブログです

第5回裏短コン #6

今日は優勝作の登場です!


優勝
tsumegaeru

uratan05_06.png

58香、57金合、56香、同金、55香、同金、54香、同金、43金、迄9手詰。

評価012345678910
人数000222349412

正解:38(1) 誤解:0 無解:0 無評価:0
評点:2.77
順位予想 1位:6 2位:7 3位:4
ベストタイトル投票:-


接戦を制し、見事優勝に輝いたのが本作。
9手詰として、一つ理想と言える手順を実現している。

25のと金が馬に睨まれて動けない(=ピンされている)ので、まずは58香と打ってみるところ。
あとは55さえ埋まれば54香~35とで詰ますことができる。

ここで合駒の位置に絞って(仮に歩合として)考えてみると、
  • 54合は43金
  • 55合は54香、45玉、35と
  • 56合は55香、45玉、46金!、同玉、54馬
  • 57合は56香、45玉(※54合や55合は上記変化に合流)、35と
と、全ての変化で合駒の真後ろに香を打つ必要があることに気付く。

そこでこの香打を取るため、2手目は57金合!の中合が飛び出すのだ。
これは取ってしまうと55合、54香、45玉で35とができず逃れるので、やはり56香と合駒の真後ろに香を打っていくしかない。

しかし同金と取られた局面は、56金合とした局面と同じ。
以下同様に合駒の真後ろに香を打っていけば、上に列挙した変化を逆順で辿っていけることになる。

以上の理屈から攻方は金の真後ろに香打を繰り返し、玉方は全て同金で応じる。
その結果、57金中合に対してこれを3連続で動かす手順(=3連続ペレ)が成立するのだ!
もちろん、9手詰で合駒を3回動かすのは、理論上の上限値である。

実は私も今回裏短コン用の作品を用意するにあたって同様の手順を夢想したのだが、距離のある金中合というのは存外実現の難しいもので、諦めてしまった。
本作では14馬、25と、69王の配置がコロンブスの卵で、スマートに夢の手順を実現していると思う。
優勝おめでとうございます!!!


作者
中合を3回動かすのが狙いです。飛合と桂合は、どうにも割り切りにくかったので、止むを得ず品切れにしました。

★桂合があると2手目57桂合が逆王手。合駒制限は確かにやや苦しくも感じますが、この作者が言うのだから難しいのでしょう。

竹野龍騎
金合を引いていく、のが見えた瞬間の衝撃。素晴らしい。

原田豪
素晴らしい!感動しました。

springs
まさかと思ったらそのまさかだった。裏短コンらしい作品。

米澤歩登
よくこの手順が再現できたと感心させられる。

keima82
暗算では解けず、駒を動かして10分くらいでした。これは「どうやったら詰む」ではなく「どうしたら詰まない(9手まで伸びる)か」という問題。馬が14にいることから初手は▲58香はすぐ見え、中合いに対しては取ったら詰まない…というよりは、取ると9手では絶対に駒が余るので再度香打ちしかない…と考え、あとはこちらの王手と相手の合駒をしらみつぶしに確
認して正解にたどり着きました。合駒で出した金をすぐ取らずに、3回香を食わせるという素晴らしい趣向。僕自身も香の3連続捨てはスマパラで投稿予定なのですが、それよりもはるかに良い作品で、負けた感が強いです。9手と分かっているので読む気は起きませんでしたが、紛れもまじめに読むと結構きわどいですね。▲57同香△55歩▲同香△43玉▲54馬△33玉▲24金△22玉(△同馬と△42玉は詰み筋)▲23歩△同馬…。上手くできていますねえ。

雲虚空
合駒制限の配置は多少気になるが、中合の金を3回動かす手順は秀逸。

NZ
中合の金を吊り上げて退路封鎖、感動しました。

青木裕一
合駒で発生させた金の裏に香3連打とはすごい。意外とシンプルな理屈で高度な手順。

山下誠
5筋に4連続香打は凄いの一言。アイデアの勝利。

soga
ぱっと見、香連打のはずなのに取香駒が見当たらない・・・と思ったら、忽然と出現した。高度。

太刀岡甫
やられた。この金が中合で出せるなんて。参りました。作者はtsumegaeruさん。

★参りつつも、作者は当てていく(笑)

馬屋原剛
9手詰でペレの最高回数は3回だと、以前シナトラ君と話したが、本当に実現してくるとは。一族の誰かかな。

藤原俊雅
私の知る限りでは、7手でPelle2回を実現した作品は過去に2作のみ。9手で3回動かすのは夢物語だと思っていたため、本作には良い意味でショックを受けた。

まゆしぃ
香の4連打が素晴らしい。品切れ2種類にせざるを得なかったのは惜しい。

遍々羅一
9手で不動玉に4香を当てるのは見事。

奥鳥羽生
ちょっと変わった四香連打。

★4香を連打するだけなら

ほっと
ペレのハットトリック!この持駒なら解くのは一瞬だが、裏短コンにふさわしい作。ちなみに4香連捨てにした作品があった。パラ2017.10中学校 三輪勝昭9手。

 詰将棋パラダイス2017.10
 三輪勝昭

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★の作例があります(他にあれば教えて下さい)が、

ミーナ
4香連打はあるかなとおもったけど、これは夢の世界か。初手も限定されている。魔法。

nono_y
逆王手回避の限定香打に限定中合、それを動かして退路封鎖する香三連打。強い意志が感じられる手順は気持ち良い。

★と、中合金に香を取らせる手順が本作の特徴です。


中合の金がよく働く。

本間瑞生
金の動きがおもしろい。

まつきち
中合の翻弄。持駒で予想されるとはいえお見事!変化の45金にも好感。(25とを成桂にするのは不都合あり?)

原田椅子
難しくはないが独創の香りを評価した。

相馬慎一
狙いが明快でgood!

津久井
狙いが明快に表現されている。お見事。

vvsd
狙いが一貫していてよい。

園川
こういった趣向的なものは凄く好み。

白木大輔
楽しめました。

オオサキ
上手。

ルモ
9手詰で持駒5枚の異色作、成桂配置や双玉は評価で損してる印象、香4連打が気持ち良い。

竹中健一
桂の品切れがちょっとだけマイナスでしたが作意はいいですね!

梶谷和宏
配置に苦労されたことが分かります。51成桂を違う形で表現できないか、すごく考えられたのではないでしょうか。

いのてつ
合駒制限が惜しい。

近藤郷
よく成立させた、という評が多そうだけど……。

★合駒制限の配置の苦しさだけが玉に瑕ですか。しかし、

虎野亜奈
これは凄いですね。この手順は自分も考えたことあるけど実現できなかった。かなり創作難易度高いはず。次は単玉での実現に期待したいです。

★一度作ろうと考えてみると、むしろよくこれだけの枚数でやったなと。
★単玉での実現も見てみたいですが、4連続香捨ての11手詰も見てみたいですね。

有吉弘敏
先行作との類似性が強すぎる。双玉も初手の限定の意味? ほかの論理的な意味づけはできないか。

★双玉は中合の意味づけにもなっています。
★先行作とは恐らく

上谷直希
山路大輔氏短コンの9手ver。配置に大きな犠牲を伴うものの、香4の持駒にまで発展できたのは大きい。中合の意味付けは敵玉から遠いほど難しくなる(特に超短編では)ので、致し方ない面も多いのだと推察する。意欲的な作品。

 詰将棋パラダイス2015.12
 山路大輔

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★のことでしょう。プラス2手に過ぎないという指摘はもっともです。
★ただ私は上谷さんと同じで、このプラス2手の価値は大きいと見ました。

★ちなみにこの山路さんの作品を初めて見たのはとり研でした。
★当時小学校に投稿中だった自作(下図)は中合を妥協してしまった図なのですが、山路さんの作品を見てこんなに綺麗に金中合が出せるのかと驚いたものです。

 詰将棋パラダイス2016.1
 久保紀貴

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★しかし一応言い訳をしておくと、最後の応手はどうしても同金に限定したかったのでこうなっています。
★その点、tsumegaeru作は最後が同金に限定されているのも素晴らしいですね。

三輪勝昭
このタイプの香連打は山路大輔作(確か短編コンクール)で3・4手目がない合駒2回移動と、僕の2手目が同とになる作品(中学校)がある。
要はそれらと7手以降は同じ原理でそこからちょっと工夫すれば出来そうだが、実は簡単でない。
多分単玉では無理だろう。
6手目44玉は56が埋まっている意味付けを考えると45金、同玉、54馬の変化しかない形。
それは46玉が出来ない形にする必要がある。
46壁の形は58香が詰み57香が詰まない形にするのはほとんど無理。
この理由で僕は単玉で9手合駒3回移動は無理だとの結論。
合駒3回移動最短手数記録作として価値がある作品にはなるだろう。

★単玉で本当に不可能かはわかりませんが、いずれにしても本作は詰将棋史に残る作品だと断言しておきます。


tsumegaeru9
雲虚空1
青木裕一1
太刀岡甫1

予想的中数も9/12で現状トップ!驚愕の手順を論理的に組み立てる作風が滲み出たゆえでしょうか。
私もこの表に名前を連ねたかったなあ(笑)
[ 2020/03/09 21:30 ] 第5回裏短コン | TB(0) | CM(1)
単玉の可能性
4香連打は最近パスファインダーさんがスマホ詰パラNo.14396で発表されていますね。

今回のtsumegaeru作は中合ペレ3回9手詰の課題(条件)作として、それを僕は単玉では無理と短評で書きました。

この単玉で条件成立の絶対条件として初手58香は詰み、57香は詰まない(しかも持駒に金が増えている)局面を作る必要があります。
これ玉が46に来ないとその局面を作るのが難しい。
この2手は39角を置いて成立させる事は可能だが、次の56香をどうやって成立させるか。
46玉を不可にすると3香連打の変化を作るのが難しいと短評に書いたのですが、パスファインダー作は変化の46玉(座標はtsumegaeru作に合わせます)は可能になっていて、3香連打の成立に46玉阻止はしていないので、方法はあるようです。
なので46玉の変化ありで3香連打は可能ですが、それでも最初の2手はどう成立させるか。それが次の3香連打の成立する変化はあるのか。

ペレ3回が4香連打より決定的に難しい理由が2つあります。
まず、4香連打は僕の作品もパスファインダー作も、2枚目の香打ちが守備駒の無力化になっていますがペレ3ではそれが使えない。
57に利きが残るとかの変化で考えなくてはいけない。
2つ目の理由は初手香打ちが一路遠い。
この初手は一種の香遠打なんだが、玉の逃げ方で一路遠く限定打にするのは数倍難しい。

無理とは難しいと言う意味から不可能と言う意味の結構幅があるのですが、僕は不可能寄りの意味で言っています。
それ故、誰か単玉で作ってくれないかなと思っています。
[ 2020/03/10 18:24 ] [ 編集 ]
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