移り気eyesアルティメットドラゴンの
連続更新。
3連続更新できるかは微妙なところ……。
5位
ほっと 「移り気eyes」
57角、46角合、35桂、28角成、43桂成、46銀、35金、同銀、26飛、迄9手詰。評価 | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
人数 | 0 | 0 | 1 | 1 | 1 | 3 | 3 | 8 | 7 | 6 | 4 |
正解:33(1) 誤解:5 無解:0 無評価:0
評点:
2.72順位予想 1位:4 2位:2 3位:-
ベストタイトル投票:1
前回、前々回と裏短コンを担当、現本誌大学院担当にして看寿賞選考委員も務め、解答選手権でも毎年好成績を収めているほっと氏。
八面六臂の活躍でさぞご多忙のはずだが、創作の方もコンスタントにされている。見習いたい。
さて本作、33の金が浮いているのが気になるが紐をつける手段はないので、取られたときに詰むよう攻める必要がある。
33玉に83飛成を用意して57角と引くのが作意だ。
対する33玉、83飛成、43合、24角、同玉、35桂右、33玉、43龍は好変化。57同飛成も35桂右以下簡単なので、合駒を考える。
色々考えられるところではあるが、35桂右の対策が肝要ということで、28香を狙って46角合が好防だ。
そういえば#3のNZ氏作もこんな展開であった。
しかしここからがらりと変わる。35桂右に28角成と、即座にこの角合を動かしたら、43桂成で再び角での王手。
対して今度は46馬だと33金に紐がついているので、35金、同馬、同角迄となる。35に利かせつつ、角をピンする46銀の移動合が好手だ。
これも35金、同銀ですぐに動かし、最後は26飛迄。飛が重い腰を上げて詰上がる。
合駒は基本的に、すぐに動くことはできない。直前に王手した飛/角/香がまだ睨んでいて、合駒がどけば玉に直射してしまうからだ
(なお、このように飛/角/香が睨んでいて駒が動けない状態をピンと呼ぶ)
しかし例外となるケースが2つある。
1つは、直後の攻方の王手によって、飛/角/香の利きが遮られるケース。本作において46角合が直後に動けたのは、35桂右が57角の利きを遮ったからである。
もう1つは、飛/角/香の利きの線上で合駒が動くケース。本作において46銀移動合が直後に動けたのは、35が角の利きの線上にあり、依然その利きを遮れる位置だったからである。
(なお、前者はシフマン、後者はペレと呼ばれる)
本作はその両方を取り入れ、2枚の合駒を動かす手順を理論上の最短手数で実現した。おそらく初の試みだ。
さらにシフマンとペレを同じ角の王手に対する同地点の合駒で行っているのもスマートな構成で、手順に一本筋が通っている。
惜しくもベスト3は逃したが、記憶に残すべき現代的超短編である。
作者「合駒を2手後に動かす」を9手で2回実現。同一ラインでSchiffmannとPelleをやっているのが主張。
配置が拙いが、自分の力ではこれが限界(これでも最初の図から3枚減っている)。
(タイトルについて)意味は“合”がすぐに移動×2、大駒の利きが閉じたり開いたり閉じたままだったり、という手順からのイメージ。
ちなみに曲名や小説・漫画の題名などではなく、適当に考えたものです。
vvsd配置の機能性がなかなか高い。
★パッと見は重苦しさのある初形ですが、考えてみると結構効率的な配置になっています。
sogaシフマン&ペレの2種の合駒動かしを詰め込んだ意欲作。
馬屋原剛同じ箇所にした合駒がシフマンとペレでそれぞれ動くのが面白い。
springsSchiffmanとPelleで夢のような手順。
有吉弘敏あまり体験したことのない手順。新鮮でした。
藤原俊雅46に2回。巧妙かつ新鮮。
ミーナダブル合駒移動がわずか9手でできるのか。しかも同じ位置で。51王と59飛がすばらしい発見。力技を感じさせない。
園川46に2回アイ駒し、2回とも動く。
太刀岡甫同じ位置に2回合駒し、どちらも動かすのが面白い。詰上りも良い。作者はほっとさん。
★ご名答。
米澤歩登二つの合い駒がそれぞれ動くのが狙いかな。
竹野龍騎(同一地点の)2×合駒を2手後に移動(角合はシフマン、銀合はライン上)。紛れもあり解いて面白い(初手35桂右以下の逃れなど)。配置も効率的。素晴らしい。トライルールで既に先手勝ち。タイトルは検索したが不明。
上谷直希角中合までは想定内だが、舞台装置に過ぎないと思っていた55銀まで動くのは想定外。双玉を活かしきっているのが好印象。さらに、気付けばshiffman+pelleの構成になっているではないか。もちろんそんな専門用語を知らなくても本作は十分に魅力的。首位候補です。
竹中健一今回の首位予想。全てが機械仕掛けみたい。
原田椅子何層にも仕掛けがあってエンターテインメントとして面白い。
NZ限定打にシフマンに移動合まで出てくるとは思いもしませんでした。
★限定打は勘違いでしょうか。
まゆしぃ紛れはほぼないが、構想がユニーク。
ルモ非の打ちどころがない、最後までかっこよすぎ!
青木裕一同手数駒余りの変別が多いので合っているか不安。シフマン流行ってますね。
★昨年の裏短コンでも相馬さんが「
Double Schiffmann」で準優勝されていましたね。
★また、スマホ詰パラでも次のような作品があったのを覚えています。「Double Schiffmann」が作意と変化でダブルなのに対して、こちらは作意だけでダブルシフマンを表現。
★「Double Schiffmann」を見て発想を得たのではないかと想像していますが、真相はどうなのでしょうか。とまれ、いずれも好作と思います。
スマホ詰パラNo.12460(2019.2)
納豆小僧 「最弱の死霊術師」
梶谷和宏変化はすべて調べたはずだったのに、46角合に気づいたのは一番最後でした。
nono_y将来の王手駒を抜くための角合は今回頻出。紐付き合駒だが収束で逆王手の紛れが入って若干評価アップ。
津久井何となく③に似てますね。
虎野亜奈何かやってやろうという野心を感じる作品ですね。しかし③④の並びは本当に抽選なのかと疑ってしまいますよ。
★本当に抽選です。作為的に並べると評価に影響を与えかねないため、あみだくじで決めました。
★③④の並びほどではないですが他にも偶然はあったようです。
★しかし偶然を全て排除しようとするとそれが作為になるので、こればかりは何ともしがたいですね。
まつきち今度は角対角。46銀がハッとさせる好防。詰上りも締まっている。(2手目33玉の変化は?)
★2手目33玉は解説に記載の通り、83飛成、43合、24角、同玉、35桂、33玉、43龍迄駒余りです。
奥鳥羽生すぐには出ない46銀。
tsumegaeruスリリングな手順。6手目の変化が割り切れていることの確認に苦労しました。
三輪勝昭6手目は46馬かと思ったけど、46銀合と同じで最後同角で駒余りになり46銀なのか。
これは僕は46馬が作意の方が面白いと思うし、作意でも詰むのに最終的駒余りの手があるので限定と言うのがめちゃ嫌い。
★超短編において、変化を駒余りで割り切るのは必須の手段。狙いを詰め込もうとすればなおさらです。
★ただ、手の感触を重視する向きからすれば、好き嫌いはあるのかもしれませんね。
雲虚空6手目は馬が戻ると思ったので、銀が動いたのは意外。
オオサキ角合と銀合では対比しづらい。6手目が46馬なら高評価だったけど。
★確かに同じ角でシフマン&ペレを実現できていたら最高でしたか。
★もっとも、果たしてそんな構図がとれるんでしょうか……?
本間瑞生角が邪魔駒なのか。
原田豪飛車「角どいてくれー」
∇邪魔だった角が最後まで働いている。
山下誠初手に打った角は不動のまま局面が展開する。詰め上がりも意外。
白木大輔上手。
keima82暗算では2手目△46銀としており、どうやっても楽詰みしてしまうので止む無く駒を動かしました。55の銀が35まで行くのが素晴らしいですね。それから、先手玉が逆王手要因だけではなく、変化手順の攻め駒になってるのも良いですね。
相馬慎一詰みすぎるのでおかしいなと思っていたら玉を素抜かれてた。
★さりげない51王配置がポイントでした。
ほっと | 4 |
上谷直希 | 4 |
園川 | 1.5 |
∇ | 1 |
竹野龍騎 | 1 |
馬屋原剛 | 1 |
有吉弘敏 | 1 |
久保紀貴 | 0.5 |
予想的中は4/14。特徴的な作品だっただけに、比較的わかりやすかったでしょうか。
上谷さんが人気なのは、看寿賞作の印象が強いからでしょうか。
詰将棋パラダイス2016.1
上谷直希
シフマンが注目を集めはじめたのは、本作以降だったような気がします。
言わずもがな傑作。