くろかず 作A 64銀、44玉、55金、同桂、53銀生、同玉、
B 42銀生、44玉、33銀生、53玉、54歩、同銀、42銀生、44玉、46飛、45銀左、56桂、34玉、33銀成、25玉、24と、同玉、26飛、同と、23角成、25玉、14馬、迄27手。
A 42銀生、54玉、64金、55玉、以下逃れ。
B 54歩は44玉で逃れ。
評価数 17 誤無解・無評価 3
評点
3.47 [0 3 5 7 1 1]
順位
7位
初形で54~55への退路が見えており、まずはこれをどうにかしなければなりません。そこで64銀は盤上この一手。
44玉に55金は金気を使い果たして大胆ですが、ここを塞ぐことに大きな価値があります。
そうしておいて初手に打った銀を53銀生と捨てるのが味の良い手で、結局金銀を費やして43桂を55に跳ねさせた計算です。
金銀を使い果たした結果がそれだけというのはちょっと釣り合っていない感じで面白いですね。
そこから42銀生~33銀生と銀を細かく繰り替え、44の逃げを制してから54歩。同銀で56への利きが外し、再度の42銀生から56桂を狙います。
しかし銀が動いたため45に穴が生じているので、先に46飛でここを塞ぎにいくのが大事なところで、対して玉方もさらに退路を空けるべく45銀左の移動合で応じるのが息の合った攻防。
このあたりの応酬は手が手を呼ぶ感じで、寄木細工のような趣があります。
以下は収束ですが、と金捨てから飛車捨ての連続技が決まり、最後は14馬迄の緊張感ある詰上り。
23馬の緩みは少々惜しいですが、収束用の駒配置をあまり増やさずにこの収束なら満足でしょう。
本作は課題に最大限応えようとした作品と言うよりは、課題に応えつつ普通作としての価値で勝負した作品。
課題競作の性質上少し不利になるかなとも思ったのですが、結果は7位の好成績を収めました。
序中盤のパズルのような面白さと、引き締まった収束がいかにも詰将棋らしい好作だと思います。
有吉弘敏:
流れがかろやかでほんわかしてます。
名無し名人:
なんか波崎さんっぽいふいんき(←なぜか変換できない)。波崎ファンの私としてはちょっと羨ましい評。
ふいんき……私のパソコンでもなぜか変換できない。
divD:
銀の動きが楽しい。
そてつ:
銀の動きが面白い。そっくりさん。一瞬全く同じかと思いました(笑)
攻方の銀も玉方の銀も細かく動いていくのが統一感があっていい感じですね。
波崎の銀ならぬ、くろかずの銀か。
河童生:
敵味方の銀が大活躍、収束に攻方の飛が消えるのも嬉しい処。
解いて銀の動きが楽しめる作品です。
彼方:
楽しげな銀のダンス。4枚の銀がすべて動いている。
VAN:
銀がテーマかな。
桃燈:
双方の銀が行ったり来たりしているのは面白い。収束で舞台が移動しているのが心残りか。
鈴川優希:
飛車を消したのは大きい。逆算の方針として舞台が移動していくのが少し残念。私は正算かなと思ったのですが、逆算なのかな?
それはともかく、もう少し狭い舞台で完結するとよりパズルっぽさが出てなおよかったかもしれませんね。
tsumegaeru:
53と44を何度も往復するのが面白い。収束もきれいに決まっている。
千年回廊:
パズルを解いているみたいで良い。
ゆーてん:
面白い! 倉庫番のゲームを連想させるような駒運びで感動しました。「倉庫番のゲームって何!?」と思って
調べました。
なるほどいい得て妙かも。
黄楊の輝き:
駒のリサイクル率が高い。手慣れた感じ。上位に入ると思います。
ぬ:
手順は面白いですが、課題の表現としては微妙です。
たちおか:
場面ごとにいろいろな筋が楽しめていいですね。
三輪勝昭:
解いてみると思いの他易しい。
こう言った駒繰り手順は好みなのではあるが、手なりで全部指せちゃうので、何か工夫が欲しい。
34銀45銀を交互に動かすとか。それは難しそうだ……。創作技術検定用ですか?(笑)