A 21銀生、イ 23玉、B 12銀生、ロ 22玉、C 23銀成、ハ 同玉、32角、22玉、21角成、23玉、32馬、12玉、23銀、同銀、21馬、迄15手詰A 21角、11玉、12銀、22玉、23銀左成、同銀、以下逃れ
B 32角、22玉、12銀成、31玉、21角成、42玉、以下逃れ
C 44角、12玉、21銀、23玉、以下逃れ
C 33銀、12玉、21角、11玉、22銀成、同玉、32角成、12玉、以下逃れ
イ 22玉は32と、23玉、33と、14玉、36角、25合、15銀、迄
ロ 12同玉は21角、23玉、32角成、12玉、23銀、同銀、21馬、迄早い
ハ 23同銀は44角、31玉(12玉は21銀)、22銀、42玉、33角成、迄
解答者103 誤8
初の表紙入選作。
初手から銀を連続で3/4回転させるのが狙いで、左からいきなり23銀成だと同銀で詰まないが右から回転して22玉型にすれば23銀成を同玉と取らせることができるという微妙な差の上に成立しているのは面白いと思う。
後半はやや間延びした感じがあるが、変化
ロを変化同手数にしないためには仕方がなかった。
構図上は32や21に銀があると邪魔になるという設定がうまくいき、中々コンパクトに纏められたのでないかと思っている。ただ52歩だけはちょっと残念な配置。
発表後、本作を見たあるプロ棋士の先生から「なぜ▲32銀→21銀、12香追加/△12玉→23玉と2手逆算しなかったのか」と尋ねられた。
難しい比較だとは考えつつも最終的にその案を採らなかったのは、発表図の方が21銀生~12銀生~23銀成の味が良いと思ったからだ。これは個人的な感覚に他ならないが、一応原因を分析してみるなら、12香が邪魔駒然としてあることで32銀生~21銀生(~12銀生)までの手順が必然となり、結果的に1/2回転以下に感じられてしまうためだろうか。
そのようなことを答えるとその先生は「なるほど」と言って下さったが、納得してもらえたのかどうかはわからない。ただまあ、今でもこの選択は正しかったと作者は思っているのである。
岡○正貴「32銀の消去が旨い。昔なら百点をつける所。」
止○丘八「銀の3/4回転、横着して逆に回ると同銀で詰まない。」
中○増一「22玉の形にしないと23銀成が成立しないのが面白い。」
ほかにも嬉しい短評が沢山あった。表紙作は短評が多く掲載されるのも魅力の一つと思う。