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くぼの詰将棋

ぼく(くぼ)の詰将棋ブログです
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相馬慎一作品展③ 解説補足

高坂さんから言及のあった『極光21』第97番を紹介しておきます。


『極光21』第97番(近代将棋 1982.9) 上田吉一



途中、例えば7手目などに香を龍から離して37などから打つと、以下同龍、33歩、42玉、52歩成、同玉、59飛に57桂、53歩、61玉、69飛、同桂成、で逃れ。
これは桂が6筋に利いてくるためだが、例えば26手目に57桂合としても69への利きは有効でないという点に注意。
つまり、1間以上離して桂合をされないために常に香は龍に接して打つ必要があるのである。

新味のある限定打を中心とした趣向に、鮮やかすぎる収束と美しい配置。
思わずため息が出てしまう名作である。塚田賞(長編)受賞。
[ 2014/10/31 11:59 ] 相馬慎一作品展 | TB(0) | CM(0)
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